慢性腎臓病

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慢性腎臓病は、何らかの要因によって腎臓の働きが衰えてしまい、慢性的な不調を引き起こす病気です。ミネラルバランスを上手く保てなくなったり、貧血を引き起こしたりすることもあります。
急性心不全や心筋梗塞、脳卒中といった命に係わる病気のリスク因子にもなっています。
きちんと治療を受けずに放置していると、やがては末期腎不全に移行し、人工透析が必要となりますので、病状が進まないうちに治療を受けることが大切です。

具体的な治療に関して言うと、血液透析が必要となる末期腎不全への進行を遅らせること、循環器系疾患のリスクを減らすことを目指します。
そのためには、まず生活習慣の改善が大切です。
肥満の解消や減塩を心がけ、規則正しい食生活をおくり、腎機能が低下している場合には低たんぱく食に切り替えましょう。
喫煙者は、禁煙に努めてください。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病がある人は、その治療も必要です。

心不全

心不全は、心臓の収縮、弛緩機能が低下し、全身の組織に十分な血液を送り出せなくなった状態を言います。
いきなり胸が苦しくなって病院に救急搬送されることもありますが、目立った症状が現れず、少しずつ体調が悪くなることもあります。
心臓のポンプ機能が低下するので、全身の隅々にまで十分な血液を送り届けなくなり、疲れやすい、なんとなく元気がない、動悸がする、などの不調が増えていくのです。
貧血によって心不全が悪化していくケースも少なくありません。

なお、こうした症状の出方は、心不全の重症度によって異なってきます。
初期の段階では、平地を歩く時には何ともないのですが、階段を上ったり、重いものを持ったりすると、息切れが起こってきます。
このくらいのときに医療機関を受診し、必要な検査を受けるようお勧めいたします。

貧血

私たちの血液の中には、赤血球と呼ばれる細胞がたくさん含まれています。
この中にはヘモグロビンがあり、肺で取り込んだ酸素を全身の細胞に供給する大切な役目を担っています。
このヘモグロビンが少なくなって貧血が起こると、全身に十分な酸素を供給できなくなり、様々な不調が起こります。
下記のような症状が見られたときは、当クリニックをご受診ください。

貧血によっておこる主な症状

  • 激しい運動などをしていないのに、すぐ疲れてしまう
  • 動悸が治まらない
  • 耳鳴り、めまい、ふらつき感がある
  • 頭痛がする
  • 肩こりがひどくなった
  • 呼吸が苦しい感じがする
  • 朝、起きるのがつらい
  • 顔色が悪くなった
  • 食欲が芳しくない
  • 指の爪が上向きに反り返ってきた

貧血の治療について

一口に貧血と言っても、その原因は様々です。
最もよく知られているのは「鉄欠乏性貧血」ですが、その他にも、腎臓の病気、白血病など造血器の病気、先天性の病気、潰瘍や性器からの慢性出血、大けがに伴う急性出血、悪性腫瘍など、様々な原因によって貧血が起こります。
当クリニックでは、血液内科専門医である院長が中心となり、貧血の診断・治療を行います。

長年にわたる経験をもとに、患者様の症状をきちんと見極め、それぞれ必要な診療を進めていきます。
例えば鉄欠乏性貧血ならば、患者様に合ったお薬を処方しますが、それだけではなく、貧血を引き起こしている原因を突き止め、生活習慣の見直しや、日常生活を過ごすうえでの注意点などもアドバイスします。
重大な血液の疾患が疑われるときは、専門病院に紹介するなど、適切な対処を行います。